ほぼ日刊イトイ新聞 - 観たぞ、トリノオリンピック!

 

スローリプレイを観るとわかるのですが、
転倒した瞬間、大津選手はすでに放心しています。
その転倒がなにを意味するか瞬時に察して。
そして、オリンピックに出るほどの、
すぐれた運動神経、反射神経を持つ人が、
自分がフェンスに叩きつけられるというのに、
防御姿勢をほとんどとっていないのです。
胸が痛い。

 せつない。一瞬一瞬が大事な競技だからその一瞬もまた見所になるのな。

いよいよはじまる男子フィギュアスケートフリー。
それにそなえて多くのファンが
「観るぞ!」と決意をかためたわけですが、
いかんせん、時間が非常識。
深夜3時からはじまって、
プルシェンコ選手と高橋選手が滑る最終組は
なんと朝の6時〜7時!


暇です。
単純計算して王子まであと108分。
予約録画なんて心許ないことはできないので
起きているしかないんです。
今週もう2回も寝坊しました。
人として大丈夫でしょうか。
それでも今日も夜食を作ります。


フィギュアを見ながら耳かきをしていると、
ジャンプや技のたびにリキんで
鼓膜を突き破らないか心配になったので
やめました。


もう4時‥‥。そしてまだ4時。
やっと今から2グループ?
何考えてんのトリノ
何考えトリノ
トリノギャグにお願いします。

 わはははは。この企画のずるいところはメインである競技が無くったってこう云う暇潰しでまとめて楽しめちゃうところだ。

最終グループ最初はプルシェンコ選手。
会場の歓声がすさまじいです。
黒基調の衣装、上半身は透ける布を配した黒に
斜めにスパンコールキラキラ。
襟元にスカーフを模したような鮮やかな赤の配色。
曲はゴッドファーザー
ジャンプのたびに右足外側縦に走る
スパンコールがキラキラ。
ややローウエストの位置にベルトのバックルの模様。


そしていよいよ
プルシェンコ選手の演技がはじまります。
ここで、全国でぼくだけが知っている情報を。
述べたように、この日は、
ほかの競技が盛り上がっていることもあって、
たくさんメールが来たんです。
もう、1分ごとに、ずらーっと。
で、ね。
さっきメールの受信箱を調べてみるとね、
6時19分から6時24分の約5分間あいだだけ、
メールが1通も来てないんですよ。
そこだけぽっかり穴が空いてるみたいに、
5分間だけ、メールが止まってるんです。
つまり、
みんなプルシェンコ選手の演技を観てたわけです。


演技が終わって花束が次々に投げ入れられ、
それを係りのちびっこすけーたーが集めています。
演技が終わったのに歓声が鳴り止まない。
得点、テクニカルもプログラムも80点台!
すさまじいわぁ!


プルシェンコ
緊張してたみたいだけど
やっぱりすっげ〜。
アナウンサーも
五十嵐さんも後半なあーんも
しゃべらなくなっちゃった。


金ですね。
ソルトレイクの悔しさを
熱く静かに晴らした王子に拍手。
ふう‥‥これから落ち着いて続きを鑑賞します。


正式な得点が出てもいないのに、
まだ残りの選手がいるというのに、
演技が終わった瞬間、アナウンサーが
「金メダルです」と断言するというのは
ぼくにとってはじめての経験でした。


終わりました。
金確定とかいってますが全く異論ナシです。
世界にはああいう人がたまにいちゃうんだなぁ。