GBA版『クレヨンしんちゃん』最新作に'80年代ゲーム黄金期へのオマージュを見た

 ほほう。インティ・クリエイツが作ってるのか。それはさぞ面白かろうよし覚えておこう。レビューを読む限りでは成程(序盤はともかく)、隙のない傑作に仕上がっているようだ。

例のあの映画では「ノスタルジー」「昭和」「万博」といった「大人なら誰しもハマる」という説得力を持つ強力なモチーフが、「子供が大人を救出する」という世代間の物語を見事に補強しており、「映画」的なスケール感にも貢献していた。それに対して今回のモチーフは「食玩フィギュア」という「いい大人がハマってたらちょっと情けない」ものだが、これが本来の「クレヨンしんちゃん」のナンセンスマンガとしての本分にピッタリ一致している。無理に背伸びをしない、間尺に合ったばかばかしさが存分に発揮されており、実にいい感じである。