スティーヴ・ダルコウスキー

 マイナーリーグ所属で、結局メジャーにあがる事はなかったけれど、それでも伝説として語られる「恐らく、最速の投手」。もしかすると170キロ出してたかも知れないっつーんだから成程「伝説の投手」である。
 9イニングスあたり13.81奪三振、同じく13.81与四球という平均に、とうとうメジャーリーグの春季キャンプへの参加が許可されたその最中にて引退へと繋がる故障等、伝説となるのに事欠かない来歴で読み所に溢れた記事なのだけれど、ちょいと涙腺に来たのは彼の球を受けていた捕手の証言。

「ダルコウスキーが膝の高さに来そうな速球を投げる。あとはただ、ボールがバッターの目の前を通り過ぎるのを黙って見てればいい。彼の球はそんな感じだった」