(プレイ日記)世界樹の迷惑。

・Bボタン連打で町外れまで行けないのは嘘だわよね。このゲームで。
 それはともかく B3F 話。そろそろネタバレ注意でご覧下さい。



・死者を出しながらしか foe を倒せない現状に内心忸怩たる思いを抱きつつも B2F をほぼ踏破。
 雑魚戦はともかく、foe 戦となるとほぼパラディンのココノエとアルケミストのキマを頼りに戦っているようなモノ。この2人だけでも倒せる――と云えば流石に過言だけど。
 パーティを組むのに大分迷ってうじゃらくじゃら考えただけに、それぞれの職分をしっかり全うして欲しい親心。
 全員揃った状態で奴らの撃破を当面の目標にしておこう。

 
 怒れる角か。何に対して怒ってるのかしらね。
 狂える角は、まあ。発情期だとしても(年中かよ。


・案外早めに見つかった B3F への階段を横目に意識しつつの探索中から、漠然と、三階からが本番だろうな。と思っていた。
 B1F は挨拶代わりも同然。雑魚キャラでも強いよーと云う警告を持たせた物。
 B2F は foe と云う存在を知らしめるための物。
 つまり、B3F に挑むパーティは、必然的にその二つの警告を受けている。
 それを承知で踏み込む地。さて。何が待ち受けているやら。


 ところで、世界樹の迷宮は各階にミドルネームみたいなもんが付いている。
 B1F は「希望に満ちた冒険者が踏み固めた大地」で、B2F は「自然と人間の狭間、緑の光あふれる場所」である。そして B3F は。


「幾多の戦士が倒れた絶望の地」


 ……勘弁して。



・階段を下りた途端に広がる、これまでには無かった大広間。そのほぼ中心にでんと居座る foe
 最初っから警戒色で一歩毎にこちらに近付いてくる。
「幾多の戦士が倒れた絶望の地」
 その呼び名に、コイツが関係してない筈はない。
 foe は、雑魚モンスターとの戦闘最中にも距離を詰めてくる。なので理想は2マス以上離れて歩くことだけども当然モンスターはこちらの都合なんかに構っちゃくれない。背後から迫り来る「絶望」さんに恐れ戦きつつ、雑魚モンスターと遭遇する度に心臓の氷る思をしながら、奥に見えた扉へパーティ全員で体当たりするよな勢いで押し開き部屋から逃げ出した。
 扉の奥から聞き耳を立てると(マップを確認すると)さすがに扉は開けないらしく、縄張りらしい定位置に戻く気配が伝わってきた。


 安堵。
 ……するにはするんだけど、これから暫く、この階に来る度こんな思いせなあかんのか。
 楽しいなあオイ。


・と。そうそう。扉だよ扉。
 見上げてると首が痛くなりそうな程にでっかい、木の幹とそこから伸びる枝葉との装飾が施された、不思議な光沢を放つ扉。
 これまでの迷路じみた複雑な通路は、それでも自然が作り上げた造形だと解釈できるけど、ここに来て遂にあからさまな人工物とぶつかる。
 してみれば、この世界樹と呼ばれている迷宮は正体不明なんだったけ。
 これで少なくとも、天然のそれではなく、どの程度か(迷宮その物を造りだしたのか、それとも天然に出来た物を利用したのか)は分からないけど人の作為により造られた物だと解る。
 ……なんなんだろね。何の意図を持ってして、何を目的として、何処の誰がこんな、文字通り途轍もねェ迷宮を造ったのやら。


 とか云う疑問を持つのはおおよそ一般人に近いココノエさんだろうな。
 そんで「アーティファクトと呼ばれてるわ。こういう、技術も、目的さえも解らない古代遺産のことよ。そう珍しいことでもないわよ?」と学究の徒として鼻で笑いがちなんだけども一般人のその反応に嬉しそうなアクルフィアに「でもここまでの規模のはちょっと、見たことないけど」と経験豊富なキマ。


「でも確かに、この扉、これだけの森の中にあるのに苔が殆ど付着してない。材質にそういう力があるんだろうけど(仕組みが解れば、だいぶ便利そう)、厄介なのはそれのお陰で年代さえ特定しづらくなっちゃう所ね。植物なんかも固有種が多いし、どの木が、どれだけ古いかさえ解らない。もし、この迷宮の最深層にたどり着ける人が現れたとしても、この迷宮その物の全容が判明するのはもっともっと時間を掛けないと駄目かもね」
「私たちがじーちゃんばーちゃんになるくらい?」
「……それで済めば楽な方かも」と、苦笑いするアクルフィア。
 そうやね。
 知識欲に魅入られた者はほぼ例外なく、自らの限られた時間と云うものに哀愁を感じずには居られないのやね。


 とか妄想。


・図らずも男1:女4なパーティ編成。まあ別に気にするところではないか。
 等と思っていたら、執政院から派遣されたらしいベテラン冒険者2名が共に女性であった。
 なんだろね。
 ちと強引に、男女比に偏りがある世界なのだと解釈できなくもない。世界というか、地域かな? こういう迷宮の探索はやはり男の仕事だったろう。けれどもごりごり居る魔物にぼりぼり命取られちゃって、働き手である男連中が減少してしもーたー的社会問題もありそうだ。
 その労働力を補うために迷宮の探索を政として推進してるのな。


 それはそうと。この冒険者2人に足止めをされる。
 ここから先は暫く、執政院に認可を受けた者のみが通行可能だとかなんだとかで。
 正直、ちとむかつく。
 お抱えの兵士だと云う訳でもあるまいに、だとすれば立場は平等だろう。にも関わらず権高な態度――に、不満を覚えるには覚えるのだけど、こちらはその辺を徘徊している foe が怖くて勝負さえ挑めないような状況。あちらさんはたった2人で涼しいツラ。
 格の違いが明らかだわ。
 素直に云うことを聞いて帰ることにする。
 

・全てを刈り取る者。だっけ?
 発作的に挑んでみた foe の名。見た目はカマキリそのまんま。ただしサイズが違う。
 とにかく強い。早いし痛い。ウチで最高の防御力とHPを持っているパラディンのココノエでさえ一撃でほふられた。てか刈り取られた。
 しかも堅い。こちらの攻撃ではまともなダメージが通らず、現状では、遭遇したらただ一方的に嬲られるだけだ。
 ちくしょう。お前なんざ交尾の後にメスに捕食されちまえ。
 ただ、術式が有効っぽい? 堅い敵は魔法に弱いのが RPG の法則だけど、単に炎に弱いだけって可能性もあるよな。
 いずれにせよ、勝負になるのは火劇の序曲とチェイスファイアとを覚えてからか。
 そのうちカモってやる。おぼえてろ。


・三階の探索が楽しい。怖楽しい。
 出会い頭に foe とぶつかる。
 小部屋の探索をすると待ちかまえていたかのように背後から foe が。
 扉を開けると少し開放感のある小部屋。一歩進むと、foe が二体同時に。
 等。
 これまでにも十分入り組んだ、迷宮という名に相応しい迷路模様だったけど、そこに扉が加わって地図がなければ何処から来たのかさえ解らないような状態。
 ここに至るまで、「自分でマッピングしてくださいシステム」は割とゲームに自然と溶け込んでてあってもなくても構わないような印象を抱いてたのだけど、こうまでマッピング必須なダンジョンになってくると、自然とマッピングを一生懸命こなすようになって。
 なんだろ。
「ダンジョンを探索している臨場感」が増幅されてるのかな。
 楽しい。手応えのある楽しさだわ(実際に手書きしてるのだから比喩になってない)


 もちろん、マッピングの楽しさってーのは3Dダンジョン RPG が世に出て以来、ずっと謳われ続けていた楽しさである。だから、世界樹の迷宮の発明って訳ではないのだけれども、それでもこれを「必然」のものとしてゲームに組み込んだのは素晴らしい。評価されて然るべき点だと思う。
 でも世の中には、これをめんどくさいと感じるヒトもおるんかなー。わかんないけど。
 でもかなり快適に書けるよう気ィ使って制作されたシステムなのがなんとなく解るしな。実際快適で、今に至るまでマッピングで不便を感じた事ってねえのよ。