(プレイ日記)世界樹の迷失。

ゲームブック調のメッセージは、私にはちょいとわかんない。
 方々で好評を聞くから概ね成功ではあるのだろうけど、私自身はその辺に特に思い入れのない人間なのでちと同調しかねている。
 敢えて意見を捻り出すとすれば「地のメッセージとしては、主張しすぎている気がする」になるんだろうか。
 とは云うても、気に障る部分は特になく。むしろ、このゲームと他のゲームとを隔てる良い外連味になっているように思うし。喜んでいる人も多いので問題もないとも思う。


 とか。「主張」と云う連想に合わせてナレーターみたく人間がパーティに随行しているような妄想で暫く遊んでみたらちょっと面白かった。途端に舞台劇になるんだよね。
 森の中を歩くのも、パーティ一行は足踏みしてて背景の小道具だけが移動してんの。
 ひとしきりにやにやしながらその妄想で遊んで割と簡単に飽きたので普通の妄想に切り替えて。
 そんな訳で以下は B4F 道中の話。パーティのイメージが固着し始めたのでこの辺から妄想分多めでお送りします。
 ご覧になる方はネタバレに注意してくださいまし。




・初の採取ポイント発見。
「採取」てのは要するに薬草になる草花を見分けてそれを摘みとるスキルであり、それが可能なポイントて事は要するにお花畑なのだろう。
 ささやかな花の咲く茂みで、パーティの為を思いながら鼻歌交じりに花を摘む少女。
 良いじゃないですか。
 と云うイメージを持ってたんだけど。件の初の採取ポイントは B3F でな。敵さんがかなり獰悪になり始める合いで、そのただ中で花摘みを始める娘子。そこから連想される情景は。
 いつ魔物が襲ってくるか気が気でないパーティ。と、鼻歌交じりに花を摘む少女。
 襲ってきた魔物を撃退するパーティ。と、「わ。蜜リンゴみっけー」と呑気な少女。
 

・それはそれとして B4F に踏み込むと――何かもう、新しい階層に踏み込む毎に立ちすくんでる気がするけど今回もそうだった。
 マップ上に確認される、foe。合計4体。しかもそれぞれ近い距離を徘徊している。
 ……集団行動する foe て反則っぽくねェですかと絶句しかけて、自分たちが帯びている「狼狩り」と云う任務を思い出す。なるほど。狼は狩猟動物だった。
 新しい階に降りて直ぐ foe に挑むのはちょっと怖いが、階段にほぼ近い場所にも存在している。無視して進むのは難しそうだし、探索の最中に行き当たるよりかは早めに駆逐しておくべきだろう。それに、儂らにはツスクルさん(の持っている水)があるのだ。アリアドネの糸をちゃんと持っていることを確認し、集団の中からなるべく離れている奴を選び挑み掛かる。
 戦闘画面に表示されたのは想像通り、狼。
 バックガードと逃走準備を選択し、慎重な姿勢で第一ターン。与えられたダメージはなんとでもなる数値であり、別段特殊な攻撃というわけでもない。にも関わらず私は呻き声を上げていた。
 マップ画面の foe を示すアイコンが赤く変わり、こちらに集結しつつある。
 うええ。
 さすが狼。
 早めに気付けて良かった。このまま戦闘を続けていれば複数匹続けて乱入されるか、さもなくば逃げ場を奪われていただろう。取り敢えず次ターンに全力で攻撃。ひとまず、上の階層へ逃げ帰る。
 各個撃破さえ出来れば恐るるには足りない敵だろう。その割に経験値はけっこうおいしいし。確実に行こう。確実に。


 それにしても。このゲームにおける foe て存在はほんとに素晴らしいな。ゲーム的に。緊張感に戦略性、思考材料。foe の存在が一つで加味されたゲーム性は数え切れないほどだわ。


・やっとこさショートボウが店頭に並んだ。随分前に、商店のシリカさんから素材集めを依頼されていた武器だわ。
 報酬としていただいたそれを装備してみると、「携帯性を重視した〜」と云う説明の割には威力が高い。まあそれも、多くのゲームの初期装備であり、ついでに現時点の最強装備である「ショートソード」と比較しての事なのだから、後々になってたかが知れた威力なのだと気付くのだろうけど。


 ……と云うことは。もしかして。
 ネズミだとかウサギだとか抜かしてる癖になんでそんなに強ェんだよこの齧歯類
 とか思ってたけど、そうじゃなくて、私らの方が初級も初級も冒険者でぺーぺーの弱さなだけだったりするんかも。


・商店ってシリカさんとこ以外にもあんのかね。プレイヤー一行はお得意様てことになるんだろか。


・レンさんとかツスクルさんとか。おいおい二人だけで大丈夫なのかよこの敵の強さで。等と思ってたけども、大丈夫なんだろうな。今はただ圧倒されるばかりのこの辺のモンスターも確かにLv30もあれば……いや、もっと低くても平気かな。20前後でもう一人でも十分蹴散らせそうだ。
 しかもツスクルさんの対応をみるに、自身の強さだけでなく準備も抜かりないみたいだし。
 いいね。玄人っぽい。


・B4F には採掘ポイントもあった。
 と云うことで採取専用のバード「グラジオラス」と、採掘専用のレンジャー「オキナ」の各スキルレベル10を達成。
 こうしてみると、レベルアップは結構早い。二次、三次のキャラ育成も問題なく行えそう。
 ……「癒しの子守歌」の性能ががっかりさんだったバードのあるはの育て直しでもしようかなあ。と誘惑にかられるけれども、まああの娘はキャラ設定的にも足手まといさんで丁度良いし。育て直せば確かに楽にはなるだろうけど今のままでも十分戦えている。
 それに RPG なんてのは役立たずさんが一人混ざってくるぐらいがちょうど良いのさ。
 休養と云う、スキルを振り直せるシステムもあるのだし。
 それよりかは採取用のキャラを育てた方が後々の為にはなるだろう。


・そうして往復しているうちに、新しい装備品がちらほら揃い始めた。
 単に防御力が上がるだけでなく、HP上昇・AGI上昇・TP上昇など追加効果のあるものが多く、選び甲斐がある。
 思わず色々と買い込んで、商店を出て、早速装備。
 ところで、このゲームは戦闘中や一部イベントメッセージ中などを除き、殆どの場面でボタン一発でステータス画面を呼び出せる素敵設定がある。それは、入る施設を選ぶ場面、要するに街の通路な場面でも呼び出せるのだけど。
 ふと。天下の往来で装備品広げてたりすると通行の妨げになってるよーな気がして。
 酒場まで移動して装備をしたりとか。

(プレイ日記)世界樹の迷執。

・とろたらしたペースでお送りします B3F 話第二回。
 ネタバレ注意。
 ネタバレ注意。
 ネタバレ注意。


 B3F から扉が登場。
 と云うことで早速ー、だかどうだか知らないけど、三つ又路が出現。
 ほぼ等間隔に並ぶ3つの扉。
「あ。選びたい選びたいー」だの「右手の法則を知らないの?」だのちょいと盛り上がりかけた所に「正面の扉が一番出口に近いですね。ここから進みましょう」と、反論の余地がないことをさらりというのは空気の読めないココノエさんの役割だろう。


・念願の「癒やしの子守歌」おぼえたー。
 歌マスタリー Lv7 に加えて果たしてバードに必要なのかどうなのかわかんねえHPブーストLv5まで必要な高級スキルだー。しかしその効果は素晴らしくなんと使用したそのターンから毎ターンHP回復してえくれるというあらゆる RPG プレイヤー垂涎な効果だー。ほぼ脇道ナシで一直線にコレ覚えたぜーつまりこれ覚えるまでバードのあるはは何も出来なかったぜー。しかしこれでメディック不在な我がパーティで回復の要としてザコ戦 foe 戦ともに大活躍してくれるに違いないぜー。

 
 と思ったのに HP1 しか回復しねえー! しかも効果重複しねえー!


 ……どうしようかな。このこ。HP が 100 あるパラディンだけ 2 回復で。そこから察するに最大 HP の5%程度を回復してくれるらしいけど……。
 は! と云うことは或いはもしかしたら! Lv1 で 5% と云うことは Lv10 で! 夢の! 50% 回復!?


「毎ターン 50% 回復って何処のゾーマ様ですか」


 夢から覚めた。
 ……どうしようかなあ。でも、20%でも回復してくれるなら十分な戦力にはなってくれるだろうけど。
 うーん。
 ついでだ。パーティの近況を記しておきましょう。


・ココノエ / パラディン
 Lv:12 HP:94 TP:40 攻撃力 38 防御力 31
 HPブースト Lv:3 DEFブースト Lv:1 盾マスタリー Lv:3
 フロントガード Lv:2 バックガード Lv:3 キュア Lv:2


 ステータスは非常に優秀だけども、スキルに関してはフロント・バックガードが Lv2 とやや中途半端。まあ今目指しているのは(二つのガードを Lv3 まで上げないと修得できない)防御陣形なのでしょうがない。大器晩成型だと解釈しましょう。
 防御陣形は TP 消費量の多いスキルなので、その後はTPブーストを育てることになるか。
 それだとすると、将来像は各種属性ガードを覚えることになるのかな。
 シールドスマイトとか、結構好きげな技なのだけどはたしてそこに割く余裕があるかどうか。




・らとれい / ソードマン
 Lv:12 HP:81 TP:26 攻撃力 35 防御力 26
 TPブースト Lv:3 DEFブースト Lv:1 剣マスタリー Lv:7
 アームリカバリー Lv:1 レイジングエッジ Lv:1 トルネード Lv:1


 ステータス面でココノエに勝ってるモノがない! ちとショック。
 でもまあ、剣マスタリーが7なのだから、数値には見えない力がしっかり働いているモノと思う。思う。思っておこう。
 剣の道を先ず志しただけにスキル面ではだいぶ地味。この後はチェイスファイアを覚える予定だけど……それからどうするかな。
 それにしてもTPの低さが嘆かわしい。今後、各攻撃スキルを延ばしてもTP不足に喘ぎ続けることになりそうだし、かと云ってTPばかりを延ばしては威力不足に悩むことだろう。
 なので、基礎たるATCブーストから上げて行くことになると思う。




・アクルフィア / レンジャー
 Lv:12 HP:74 TP:30 攻撃力 25 防御力 21
 AGIブースト Lv:3 弓マスタリー Lv:3
 トリックステップ Lv:1 ファストステップ Lv:3 逃走準備 Lv:2
 パワーショット Lv:1 エイミングフット Lv:1


 ……本当に地味だなあこのこ。
 上記表には出してないけれど、 AGI:25 と云う素敵な長所を持っている。
 攻撃力がパっとしないのは、新たに入手できる筈の弓が出るまで買い換えを渋っているからです。
 地味なだけに強いて欲しいスキルもなく選びあぐねている現状だけども、様々な活用法が考えられるアザーズステップが是非欲しい所。その後は AGI ブーストに抜かりの無いよう気を付けながら弓の強化だろうか。先制ブーストも、あれば地味に嬉しいよね。




・キマ / アルケミスト
 Lv:12 HP:62 TP:57 攻撃力 27 防御力 18
 TPブースト Lv:3 炎マスタリー Lv:5
 博識 Lv:3 火の術式 Lv:2 大爆炎の術式 Lv:1


 なにこのこ。強え。まじ強え。
 通常攻撃代わりの火の術式で叩き出す威力がソードマンの必殺技並。要所要所決めるところを選べば帰還のタイミングまでTPが尽きることもありません。
 やァ。
 多くの世界樹プレイヤーがアルケミストさんの強さに惚れ惚れしているこっちゃろーねえ。
 まれにボスキャラ格の一撃で潰されちゃう事もあるけれど、それもパラディンのガードさえ気を抜かなければ滅多にはない。いやほんと隙のない強さだわ。
 でもどうせ、このゲームのことだろうから何処かでどん底に突き落とされる運命なんだろうなあアルケミスト。属性攻撃で体力回復しちゃうザコとか、ぜって出てくるぜ。
 それまでに、サブの術式を覚えられているかどうかが鍵だわね。


 現在は火炎の術式を覚えるべく動いていますが、その後は、下手に術式のレベルをあげると消費TP増加で首を締めちゃいそうなのでこの辺から雷を覚えるべく動きましょう。
 毒も覚えたいな。絶対強いだろうし。




・あるは / バード
 Lv:12 HP:80 TP:46 攻撃力 22 防御力 19
 HPブースト Lv:5 歌マスタリー Lv:7
 戦いの舞曲 Lv:1 癒やしの子守歌 Lv:1


 ……どうしようこのこ。ごらんの通り、ほぼ寄り道せず、
 真っ直ぐに癒やしの子守歌まで到着しました。
 しかし、癒やしの子守歌が癒やしてくれる HP はたったの1でした。
 ……どうしよう。
 てかHP:80て。ソードマン並じゃん。まあHPブーストを5も上げてればそうもなるか。
 ……どうしようかなあ。今からでも引き返す道を選ぶか、自棄気味に癒やしの子守歌のレベルを上げるか。
 んー。例えば、Lv10 の子守歌が 30% 回復と云う素晴らしい数値であっても、パーティの体力が低いウチはいまいち恩恵を受けきれないよね。何にせよ覚えるのは早計だったってことか。
 歌マスタリーを Lv7 まで上げたのを含めれば、おおよそ Lv10 分の遠回りをしちゃったってことかな。うわ。自分で云ってちょっとへこんできちゃったよ。
 まあ。ひとまずは。素早さ上昇の効果がある装備で固めてアイテム回復を中心に行動してもらおう。




・ざくざく進んでると。先程、権高な態度で引き返すよう勧告してきた二人組のうち一人、ブシドーのレンさんとぶつかる。
 初対面のそれとは少し態度を異にした柔和な雰囲気。
 なんだろね。執政院より正式に依頼を受けてきたってことは先に進む意志が在るって事だし。それにより同志として認めてくれたりとか、そんな感じなんだろうか。


 それは兎も角、隠し通路がそこかしこに点在するよとアドバイスを頂いた。
 おお。これはいいな。隠し通路っつー存在が明かされたことにより、ただ漫然と迷宮を歩くだけでは無くなるわけだ。要するに、ただ歩きつつ、モンスターを倒しつつの繰り返しだけじゃなくなるのだ。
 ゲーム上、良い緩急になると思う。


 でもそれを思うと、カニ歩きはちょっと欲しかったかな。
 いちいち振り返るのも味があって悪くは無いんですが。


 そのヒントを頼りに、早速 1F の伐採ポイントまで直行できる隠し扉を見つけることが出来た。
 いいひとだなレンさん!


・B3F は結構遠い。
 そこに辿り着くまででもそこそこ消耗してしまい、かつ(ウチのパーティにとっての)最前線なので敵も強く、結果として滞在時間がとても短くなる。
 その分、往復回数も多くしてさくさくレベルをあげてしまえば良いのだけど、探索が楽しいゲームだ。ついつい無理をして先に進んでしまう。
「無理」だと理解している時点で引き返せば良いものの、一気に街まで帰還できる「アリアドネの糸」もあるし。通常攻撃だけでもそこそこ対応できるし。と、油断を招く材料が十分に揃っていた。
 無理を重ねれば必ずしわ寄せがやってくる。
「この扉の先にあるであろう小部屋を最後の一部屋にして、切り上げて帰ろう」
 そうして開いた扉の奥で、血塗れの兵士と、今まさにそれへとどめの一撃を与えんとしている狼とぶつかる。
 息を呑む一向に突きつけられる選択肢。


「彼を助けるために、一歩踏み出すか、否か?」


 パーティの中に TP が満足な量まで残っているコは一人も居ない。少し無理をして先に進んだ結果、回復アイテムも底を尽きている。
 油断は無理を招き、無理はしわ寄せとなり、後悔を呼ぶ。
 解っていた筈のその結果に、思わず歯軋りをしつつ、ここで人の命を見捨てて引き返しては後悔の上に更なる禍根を残すことなる。となれば、事実上、選択肢はないも同然だった。
 何の比喩でもない「決死の覚悟」で踏み出した――その眼前に、黒衣がひらめいた。


 そんな訳で。
 ツスクルさん素敵ー!
 ツスクルさん素敵ー!!
 ツスクルさん素敵ー!!!


 先程のブシドーのレンさんの傍輩であるらしいカースメーカーさんである。
 颯爽と現れて、恐ろしげな狼を鈴の一振りで退散せしめ、しかもこちらのHP・TPを全快してくれた。
 素敵。
 その上で、「狼は血の匂いに敏感。あなた達も、傷を負っているのなら気を付けなさい」と、消耗しきった身体で探索を続けていた一行にずしりと堪える警句を頂いた。
 全快したならば探索も再会出来るのだけど、反省を込めて、その日は撤退することにした。


・今回の探索で、最大の収穫は初めて採取ポイントを発見できたことだろう。
 直ぐそばに回復ポイントがあるんだし(回復ポイント云うな)、採取専用の踊り子さんでも育てつつ、ついでにパーティの基礎レベルの底上げにでもあたるとしよう。

(プレイ日記)世界樹の迷惑。

・Bボタン連打で町外れまで行けないのは嘘だわよね。このゲームで。
 それはともかく B3F 話。そろそろネタバレ注意でご覧下さい。



・死者を出しながらしか foe を倒せない現状に内心忸怩たる思いを抱きつつも B2F をほぼ踏破。
 雑魚戦はともかく、foe 戦となるとほぼパラディンのココノエとアルケミストのキマを頼りに戦っているようなモノ。この2人だけでも倒せる――と云えば流石に過言だけど。
 パーティを組むのに大分迷ってうじゃらくじゃら考えただけに、それぞれの職分をしっかり全うして欲しい親心。
 全員揃った状態で奴らの撃破を当面の目標にしておこう。

 
 怒れる角か。何に対して怒ってるのかしらね。
 狂える角は、まあ。発情期だとしても(年中かよ。


・案外早めに見つかった B3F への階段を横目に意識しつつの探索中から、漠然と、三階からが本番だろうな。と思っていた。
 B1F は挨拶代わりも同然。雑魚キャラでも強いよーと云う警告を持たせた物。
 B2F は foe と云う存在を知らしめるための物。
 つまり、B3F に挑むパーティは、必然的にその二つの警告を受けている。
 それを承知で踏み込む地。さて。何が待ち受けているやら。


 ところで、世界樹の迷宮は各階にミドルネームみたいなもんが付いている。
 B1F は「希望に満ちた冒険者が踏み固めた大地」で、B2F は「自然と人間の狭間、緑の光あふれる場所」である。そして B3F は。


「幾多の戦士が倒れた絶望の地」


 ……勘弁して。



・階段を下りた途端に広がる、これまでには無かった大広間。そのほぼ中心にでんと居座る foe
 最初っから警戒色で一歩毎にこちらに近付いてくる。
「幾多の戦士が倒れた絶望の地」
 その呼び名に、コイツが関係してない筈はない。
 foe は、雑魚モンスターとの戦闘最中にも距離を詰めてくる。なので理想は2マス以上離れて歩くことだけども当然モンスターはこちらの都合なんかに構っちゃくれない。背後から迫り来る「絶望」さんに恐れ戦きつつ、雑魚モンスターと遭遇する度に心臓の氷る思をしながら、奥に見えた扉へパーティ全員で体当たりするよな勢いで押し開き部屋から逃げ出した。
 扉の奥から聞き耳を立てると(マップを確認すると)さすがに扉は開けないらしく、縄張りらしい定位置に戻く気配が伝わってきた。


 安堵。
 ……するにはするんだけど、これから暫く、この階に来る度こんな思いせなあかんのか。
 楽しいなあオイ。


・と。そうそう。扉だよ扉。
 見上げてると首が痛くなりそうな程にでっかい、木の幹とそこから伸びる枝葉との装飾が施された、不思議な光沢を放つ扉。
 これまでの迷路じみた複雑な通路は、それでも自然が作り上げた造形だと解釈できるけど、ここに来て遂にあからさまな人工物とぶつかる。
 してみれば、この世界樹と呼ばれている迷宮は正体不明なんだったけ。
 これで少なくとも、天然のそれではなく、どの程度か(迷宮その物を造りだしたのか、それとも天然に出来た物を利用したのか)は分からないけど人の作為により造られた物だと解る。
 ……なんなんだろね。何の意図を持ってして、何を目的として、何処の誰がこんな、文字通り途轍もねェ迷宮を造ったのやら。


 とか云う疑問を持つのはおおよそ一般人に近いココノエさんだろうな。
 そんで「アーティファクトと呼ばれてるわ。こういう、技術も、目的さえも解らない古代遺産のことよ。そう珍しいことでもないわよ?」と学究の徒として鼻で笑いがちなんだけども一般人のその反応に嬉しそうなアクルフィアに「でもここまでの規模のはちょっと、見たことないけど」と経験豊富なキマ。


「でも確かに、この扉、これだけの森の中にあるのに苔が殆ど付着してない。材質にそういう力があるんだろうけど(仕組みが解れば、だいぶ便利そう)、厄介なのはそれのお陰で年代さえ特定しづらくなっちゃう所ね。植物なんかも固有種が多いし、どの木が、どれだけ古いかさえ解らない。もし、この迷宮の最深層にたどり着ける人が現れたとしても、この迷宮その物の全容が判明するのはもっともっと時間を掛けないと駄目かもね」
「私たちがじーちゃんばーちゃんになるくらい?」
「……それで済めば楽な方かも」と、苦笑いするアクルフィア。
 そうやね。
 知識欲に魅入られた者はほぼ例外なく、自らの限られた時間と云うものに哀愁を感じずには居られないのやね。


 とか妄想。


・図らずも男1:女4なパーティ編成。まあ別に気にするところではないか。
 等と思っていたら、執政院から派遣されたらしいベテラン冒険者2名が共に女性であった。
 なんだろね。
 ちと強引に、男女比に偏りがある世界なのだと解釈できなくもない。世界というか、地域かな? こういう迷宮の探索はやはり男の仕事だったろう。けれどもごりごり居る魔物にぼりぼり命取られちゃって、働き手である男連中が減少してしもーたー的社会問題もありそうだ。
 その労働力を補うために迷宮の探索を政として推進してるのな。


 それはそうと。この冒険者2人に足止めをされる。
 ここから先は暫く、執政院に認可を受けた者のみが通行可能だとかなんだとかで。
 正直、ちとむかつく。
 お抱えの兵士だと云う訳でもあるまいに、だとすれば立場は平等だろう。にも関わらず権高な態度――に、不満を覚えるには覚えるのだけど、こちらはその辺を徘徊している foe が怖くて勝負さえ挑めないような状況。あちらさんはたった2人で涼しいツラ。
 格の違いが明らかだわ。
 素直に云うことを聞いて帰ることにする。
 

・全てを刈り取る者。だっけ?
 発作的に挑んでみた foe の名。見た目はカマキリそのまんま。ただしサイズが違う。
 とにかく強い。早いし痛い。ウチで最高の防御力とHPを持っているパラディンのココノエでさえ一撃でほふられた。てか刈り取られた。
 しかも堅い。こちらの攻撃ではまともなダメージが通らず、現状では、遭遇したらただ一方的に嬲られるだけだ。
 ちくしょう。お前なんざ交尾の後にメスに捕食されちまえ。
 ただ、術式が有効っぽい? 堅い敵は魔法に弱いのが RPG の法則だけど、単に炎に弱いだけって可能性もあるよな。
 いずれにせよ、勝負になるのは火劇の序曲とチェイスファイアとを覚えてからか。
 そのうちカモってやる。おぼえてろ。


・三階の探索が楽しい。怖楽しい。
 出会い頭に foe とぶつかる。
 小部屋の探索をすると待ちかまえていたかのように背後から foe が。
 扉を開けると少し開放感のある小部屋。一歩進むと、foe が二体同時に。
 等。
 これまでにも十分入り組んだ、迷宮という名に相応しい迷路模様だったけど、そこに扉が加わって地図がなければ何処から来たのかさえ解らないような状態。
 ここに至るまで、「自分でマッピングしてくださいシステム」は割とゲームに自然と溶け込んでてあってもなくても構わないような印象を抱いてたのだけど、こうまでマッピング必須なダンジョンになってくると、自然とマッピングを一生懸命こなすようになって。
 なんだろ。
「ダンジョンを探索している臨場感」が増幅されてるのかな。
 楽しい。手応えのある楽しさだわ(実際に手書きしてるのだから比喩になってない)


 もちろん、マッピングの楽しさってーのは3Dダンジョン RPG が世に出て以来、ずっと謳われ続けていた楽しさである。だから、世界樹の迷宮の発明って訳ではないのだけれども、それでもこれを「必然」のものとしてゲームに組み込んだのは素晴らしい。評価されて然るべき点だと思う。
 でも世の中には、これをめんどくさいと感じるヒトもおるんかなー。わかんないけど。
 でもかなり快適に書けるよう気ィ使って制作されたシステムなのがなんとなく解るしな。実際快適で、今に至るまでマッピングで不便を感じた事ってねえのよ。

(創作・小説)世界樹の迷箸。

・悲観もしなければ楽観もしないので何も考えてないように見えるリアリスト。
 

 エトリア近隣のとある都市の、とある貴族の一人娘。ただし、武勲により上流階級入りした家柄。
 そんななので女子の身では栄達は望めず、要するに成り上がり者の名なのだから政治的な価値も薄く嫁ぐ先もない。男子が産まれる気配もなくお家断絶の危機を迎えつつあった。
 と云う家庭で育った彼女にとって、幸運だったのはまず現実主義の気質が萌芽したこと。それのお陰で、権力だとか伝統だとかいうものの有意や力をそれなりに認めることが出来たので、ニヒリズムに陥ることもなく、「居場所」を提供してくれない両親や家にも一定量の愛着を持つことができた。


 だから。エトリアの執政院に仕えるお偉いさんに輿入れが決まったとき、彼女は素直に安心した。


 早くに奥さんを亡くされ、世継ぎも居ないまま長くを過ごしてきたオジサンだそうな。要するに利害が一致したんだな。
 家名は申し分なし。人柄も、長く寡夫を続けていたくらいだから誠実そう。彼女にとっては、執政官と云う実務主義なお仕事に信頼を寄せるのが易かった。
 そちらに嫁ぐこととなりひとまずは安泰。……に思えたけど、新婚生活が始まって間もなくそのおっさんは急逝してしまう。
 安泰から急転直下。
 家名は貰ったものの虚名も同然。後ろ盾もないまま政治闘争に参加するなんて無理。実家へ帰ったところで「成り上がり者の娘」というレッテルに「虚名を抱えた未亡人」が追加されてしまったのだ。状況は悪化するだけだろう(居場所がない、と云う問題もあったけど彼女にとってそれは軽い問題だった)。

 
 幸いにも、武家の娘たる責任感から武芸を嗜んでたし、武具を取り扱う心得もある。生活も、ある程度ではあるが安定する。ある意味では執政官であった夫の仕事を継ぐ形にもなるだろう。
 結局、彼女にとっては「世界樹」へ赴くのが最良の選択に思えた。




 と云う主人公パラディン子であるとこのココノエさんの設定を考えてましたー。
 他、進展はナシ。
 バイトが鬼忙しかったんです。


 既に云ったとおり、ココノエさんだけはウチのパーティで特に事前の設定がないニュートラルなキャラクター。なので、折角なんだし何か考えないと勿体ないよなーと頭を働かした結果、こんな事に。


 何が発端だったんだっけ。「パラディンっつーことはそれなりに地位のある人だったんかしら」とか「女だてらに迷宮探索か。その辺の理由から当たるのがよいか?」とか考えたような気もするけど。普通に遊びながら得た印象である、冒頭にも書いた「悲観も楽観もしないので何も考えてないよーにみえる」てのが諸悪の根元であるように思う。


 ついでなので他パーティも。
 以下は他に話を持っている連中なので、そちらの設定に準拠して世界樹用に均してみたモノに。




・キマ / アルケミスト


 旅の目的を果たし終えた旅人。
 さりとて今更手に職を付けれるわけでなし、今も気楽に旅人家業を続けている。
世界樹」に到着したのはたまたまのことだったけど、迷宮探索を政として進めているこの街は迷宮で得た素材を換金できる施設が充実しており、しかも(極限られてはいるが)保証や援助も得られる。
 頭はそんなに良くないけれど生活力には溢れている彼女は、暫くここに逗留する心算を決めた。


 生まれつき楽天家だったけど、そこに長い旅人生活で遭遇した数多くの危機を実力やら幸運やらで乗り切った経験が更に上乗せされ、現在、彼女の楽天癖は鉄壁の物になっている。




・らとれい / ソードマン


 旅の目的を果たし終えた旅人。
 その旅も、彼にとっては中途から単に「キマと一緒にいる為の物」にすり替わっていたので、その後も彼女の旅に付き従っている(もともと、その旅の目的は彼の物だったのだけど)
 自分の意志と云う物が文字通りに無く、例えば、お腹が空いて「はらへった」と思っても自分から食べ物を探したりしない。キマと出会うのが遅ければ、その辺で飢え死んでいたかも知れない。
 勿論、そんなでは戦闘なんか出来ないので、長旅の経験とキマの教育とで現在ではそれなりに成長している。




・あるは / バード


 エトリアの街が抱える社会問題の一つに、「孤児の増加」がある。
 迷宮の出現により子供を持つ成人の死亡件数が増大しているのが原因だが、それとはまた別にもう一つ、迷宮の探索とそれによる生活を求めた旅人らが多く流入している点があげられる。
 旅人は集団から離れて存在し、彼ら独自の価値観を持っている。有り体に云っちゃえば社会性の欠落したごろつき連中だ。それでなくとも、危険を共にした男女はねんごろな仲になりやすいと云うし。
 彼女も、そうした問題が生んだ「望まれぬ子」の一人だと思われる。


 ココノエ(でも誰でも良いけど)に懐き、迷宮の入り口で待ち伏せていっつも付いてくる。
 危なっかしいのでパーティの一員にしたが、その後、非常に頑是無い性格で執念深く、しかも癇癪持ちだと判明。宿で待っていろと言いつけても必ず付いてくる。
 その癖、出来ることはほぼない。精々が、何処かで覚えた歌でパーティを和ませるぐらい。




・アクルフィア / レンジャー


 なんかそーいう、「図書により得られる叡智とその共有」を教義に掲げる宗教活動家とかで。エトリアにも図書館の設立をと執政院熱烈にアピールしていたところ、その筋で迷宮に生息しているモンスター、得られる素材等の各種情報の整理を依頼されやって来た司書官の一員とかで。
 しかし肝心の迷宮の情報は遅々として集まらず、ついでに危険なその迷宮への探索を渋る研究員ばかりなのに業を煮やし自らフィールドワークを行うことに決定したとかで。
 情報整理を依頼された当初から、「この機会を利用しエトリアに図書館を設立させよう」と云う野望を抱いていたので、未亡人ではあるけれど執政院と繋がりのあるココノエのパーティに参加しているとかで。
 考えたには考えたんだけど結構なげやりだわね。




 あー。倒れるまで世界樹やりたい。

(プレイ日記)世界樹の迷妄。

特典CDうらやましい!(挨拶) 治療失敗で灰になるかも、とワクドキしてましたが、無い様子。ちぇー。


 確かにボツにするにゃ惜しい曲ばかりですよ!(挨拶)
 そーねー。ロストはともかくとしても、救助行が無いのは実に残念やね。全滅のリスクがちょっと薄いというか……でもまあ、それが無い為に思い切ったバランス取りが出来ているように思います。今の時代に相応したゲームバランスで、なおかつロストありだとどうしても難易度面で譲歩しなければならない点が増えるんじゃないかなーとか。
 あんまし話しすぎると単なる懐古になりますから控えますが。
 それはそれとしても。
 蘇生代金も割と良心的な値段で。ふと、「……ああ。路銀もなく、仲間の死にうちひしがれた冒険者を「このはいきょうしゃめ! でていけ!」と蹴り出す拝金主義教会はないんだな」とか寂しくなったりしますね。
 商店に行ってみると下乳の小綺麗な娘さんが迎えてくれて、こちらの冒険を適正価格でねぎらってくれてもちろん嬉しいんですが、ふと、「……ああ、この街にはあのボッタクリ親父はいないんだな」とか寂しくなったりしますね。


 あんまし話しすぎると単なる懐古になるから控えますが!


 個人的な話をすると、このくらいの、「気を抜きさえしなければ全滅はしない。でも気ィ抜いたら知らんよ」な難易度で、いまんとこ(B9F時点)全滅ゼロで進められてますから。いっそ「目指すはクリアまで全滅ゼロだな」て気概にも通じてそれはそれで緊張感があったりですとか。
 まあ、全滅しちゃう人は 1F でもしちゃってるし。あんまし一般的な感覚では無いたァ思いますが。
 さて。B2 のお話。
 このへんからネタバレ注意ですな。




・装備も資金も取り敢えず充実。パラディンのココノエもキュアを覚え、探索時間もそこそこ延びてきた。2階に進まない理由はもはやない。
・とか息巻いて腕まくりして勢い込んだは良いモノの階段を下って直ぐに、「f.o.e.」と初遭遇。


f.o.e.」とは、このゲームの肝の一つ。
 目に見える形で迷宮をのっしのっし歩いている敵キャラのことだ。
 エンカウントするまで姿の見えないそこらの雑魚キャラとは違い、わざわざ姿を表しているくらいだから段違いの強さを持っている。らしい。
 要するに、「わざわざ警告してあげてるんだから、遠慮無く強くするよ? 文句ないよね?」と云う製作者さんのメッセージであろうが、もちろん、姿が見えているのだから迂回して進むことも可能。
 だけども。
 こちらが一歩進めば彼らも一歩進む。下手にその視界内に入ると、延々追っかけてくる。しかも素敵なことに、戦闘で1ターン経過する毎に彼らも1歩進む。で。追いつかれたら。雑魚キャラとの戦闘最中であろうともそこに乱入してくる。
 つまり、目ェ付けられて、追いかけられて、逃げている最中に敵とエンカウントすると――。


 萎縮。


 ついでにもう一つ、foe の特徴を挙げておけば、それぞれ一匹一匹の種類毎に行動パターンが設定されているそうな。
・普段はボーっとしてるけど、こちらの姿を見かけたら追っかけてくる奴。
・普段はじっとしてるけど、テリトリーに侵入して来た奴が居たら問答無用で追い出しに掛かる奴。
・匂いに敏感で、肉などのアイテムを持ってると何処までも付いてくる奴。


 等。それじゃあコイツは……と、少し観察してみると、迷宮の狭い通路を、縦に延々往復してる。その路地から折れてこちらに向かってきたりはしないみたい。
 実際に遭遇するまでその姿が分からないんだけど、なんとなくイノシシっぽい。
 縄張り型かな? じゃあ近付かなければ無害だろう。
 踵を返して、別の方向から探索を進めることにする。


・……したけど。あっという間に探索終了。行き止まりだらけ。
 先に進むには、あの foe がどかどか足音響き鳴らしている(ように思える)通路を進むしかないみたい。勘弁してください。 
 いきなり殴りかかるわけにも行かず、取り敢えず距離を詰めて様子を見れば……おや。foeの往復している通路に、横道を発見。
 なるほど、ここを擦り抜けて行けと。


 路地の折れた所で待機し、foeが背中を向けるタイミングと同時に踏み込み、大慌てでその横道に滑り込んだ。それだけでも安心は出来ないのでこけつまろびつつ数歩先に逃げる。振り返ってみれば、こちらに気付いた様子もなく相変わらず往復を続けるfoe
 安堵。
 ……アクションゲームじゃねえんだからさー。いや、良い緊張感です。


・そんなこんなで無駄足を何度も踏んだからだろうか。
 この日、初めて迷宮で夜を明かした。


・毒がエグい。
 このゲームにおける毒は戦闘中だけに有効なバッドステータスだ。毒を受けてフィールドを歩くとごりごりHPが減ったりとかそんなことが無い。戦闘が終了すると癒えている。迷宮探索型の 3D RPG は大抵の場合、街(拠点)までは歩いて帰らないと駄目なので、この点は結構ありがたい。
 んだけど。それが全然救いにならないくらい、えげつねえ。
 毒を食らったそのターンから、毎ターンにダメージを受けると云う仕様で、このダメージが非情にきつい。
 具体的な数字を云えば、最大HPの精々が30・40のところに毎ターン20のダメージ。
 死ぬて。
 ただ、ダメージカウントが発生するのはターン終了時。つまり、毒を受けようともそのターン内に勝負を済ませてしまえば無傷で終わるのだ。


 この点で、アルケミストのキマがとても頼りになる。それでなくとも彼女の放つ火の術式は大抵の雑魚キャラを一撃で燃やし尽くすのだ。毒を放つモンスターが現れれば取り敢えず速攻でそいつを燃やす。2匹現れた場合には、一匹をキマが、もう一匹を他パーティでたこ殴り。これでほぼ片が付く。
 現状、帰還のタイミングは彼女のTP次第だ。攻撃力は先に云ったとおり、殆どの敵に二発目が要らない具合なので、暫くは TP の上昇に注力して貰おう。


 敵を速攻で片付けると云う点では、ソードマンのらとれいの複数攻撃技「トルネード」もそこそこ役に立つのだけど、こちらはTP消費量がかなりバカにならない感じ。一日で3回くらいしか使えんぞ。扱いこなすにはTPブーストが必須だろうけど、でもそうすると攻撃力が不足しそうだし……ちと悩ましいところ。


・ついでに他のコら現状もメモしておこう。

 パラディン / ココノエ
 キュアを覚えるために割いた HP ブーストのお陰で安定して戦える。
 攻撃力も、基礎ステータスが良いのか、差別化の始まる前かでソードマンのらとれいと大差なし。
 名実共に主人公ぽい。


 アクルフィア / レンジャー
 素早さを活かした回復。敵の速攻撃破。頼もしい。
 foe に遭遇した恐怖から、取り敢えず「逃走準備」を覚えることにした計画性の高いコ。


 あるは / バード
 いまのとこ活躍の機会無し。攻撃力ないし。スキル殆ど覚えてないし。


・そんな訳で。雑魚敵にはもやは脅威はなく。調子こいて挑んでみた foe に惨殺されかける。
 イノシシみたく思えていたモンスターは「狂える角鹿」と云う名で、割と為す術無く蹂躙されるも、直前に覚えていた「逃走準備」が功を奏したのか、全滅寸前でなんとか逃げおおせる。
 挑み掛かる寸前に通常のモンスターとぶつかってしまい、それにより一人が毒を負い、それの治療を続けるキャラとで二人が戦力外になってしまった。これさえ無ければ……と思わないでもないが、それのおかげでそうそうに勝利を諦めて逃走に移れたとも解釈できる。
 結果として、初めて死者を出してしまった形になるが。
 正直、なっとくいかない。
 ……むー。


・てことで直後、リベンジ。成功。
 街に戻り、初めて蘇生代金を支払い、宿屋で朝を迎えても腑に落ちかねる思いを抱えて。その足でもう一度挑み掛かった。
 正直、見てられない、稚拙な戦闘になったと思う。
 戦略と呼べるモノさえなく、選んだ戦い方はパラディンのバックガードで最大のダメージソースたるアルケミストを守ると云うだけのもの。
 敵のダメージに対して、泥縄と呼んでも差し支えのない回復力で立ち向かい、何も出来ないキャラは何も出来ないまま踏み砕かて行くという惨状。
 そこまでして勝ち得たのは 18en で売れる素材と、それを売ったことによって新たに陳列されるアイテム。
 先と今回との蘇生代金に、ろくに素材を得られぬまま丸一日を潰した赤字とでパーティの財政はほぼ底をつきた。
 しかも泣きっ面に蜂。その直後に判明したんだけど、これで得た素材は同じ階の、割となんてことのない雑魚キャラがまったく同じモノを落とすようだ。


 骨折れ損のくたびれもうけ。
 まあ、悪い気はしない。

(プレイ日記)世界樹の迷信。

世界樹」やりたいです。
 暇も金もないのが難点ですが。懐に余裕のあるときにDS本体を買えなかったのがイタイです。


 だーいじょうぶ大丈夫。
 こー云うゲームは例え10年先になろうとも待っててくれます。
 ウィザードリィなんかは、20年近く待っててくれましたもん。
 懐が温かくなってから隙を見て遊びましょうぜ。




・それでは B1F 話。


・古代さん作曲と云うことでいそいそとヘッドホンを用意。したけども、近頃の作曲家さんにしては珍しくスピーカーから聞こえてくる音まで含めて音源を調整されたとのこと。
 なので、折角なので最初は DS のスピーカーで楽しむことにする。
・ギルドの管理人さんらしいむくつけきおっさんに専用のギルドを作れと進められる。曰く、「アンタが旅に出たければ、アンタの名前を登録すればいい」とのこと。
 これは良いメッセージだな。
 ギルド管理人としてのロールプレイも可能な訳だ。イイネ!(多分そういう意味のメッセージではない。
・名前の入力はタッチペンオンリーなのに、メッセージ送りなどはボタンオンリー。
 ちと気になったけど……そもそもこのゲームで文字入力をするのはマップにメモを残す時くらい。これはこれで問題はないだろう。多分。


・森ネズミ強! 蝶々強! と、初遭遇の敵にいちいち苦労しながら進む。
 しかし何かファンシーな戦闘が続くの。まあ、これだけ明るい森だ。いきなり骸骨に襲われてもちょっと場の雰囲気には則さないかも知れない。
・ひっかきモグラと遭遇。ああ、コイツが噂の……。
 体験会や公式のブログなので散々「殺される殺される」と報告されていた奴だ。
 確かに強い。一撃でこちらのHPを半分以上持って行かれる。
 もぐらっつーけど……ぜってモグラじゃないよなこいつ。つるりとした卵形な頭にこれまた楕円の瞳。スポーンとか、あのへんのアメコミモンスターを思わせるぞ。


・前衛でさえ一撃で瀕死に追い込まれる攻撃に、後衛だとひとたまりはないだろうとバックガードを連発。
 それに守られたレンジャーとバードで前衛の回復。そしてアルケミストの攻撃力が実に助かる。
 薬草めいた回復アイテムを買い込んどいて正解だったようだ。素早さの高いレンジャーが実に有用。
 この分なら、メディック不在でもある程度までは問題なく進めそうだ。


・しかし、敵一匹につき得られる報酬がおよそ10en。薬草は20en。
 しかも宿代が必要だから、経済的にはだいぶおキツイ。
 なので、パラディンのココノエには先ず真っ先にキュアを覚えて貰うことにする。
 自発的に「私が治療方法を覚えるよ」と申し出たのか、それとも指図好きーなレンジャーのアクルフィアが覚えるよう指図したのか。
 どちらでも面白いなー。


・宿に泊まって、冒険者達の目が覚めるのは。朝の五時。ずいぶん早起きだ。
 旅人にとって最も怖いのは、目的地に到着する前に夜が更けてしまうこと。なので彼らは大抵早起きだ。それっぽい。
 でも初級者揃いのウチのメンバーは朝早く出て昼前には戻ってきてしまいます。八時くらい。そしてまた次の朝まで眠り続けます。
 そればかり繰り返していては不健康なので、宿屋で「夜まで休む」を選択し、日が落ちてからの迷宮探索も開始する。一日に二度の冒険やね。

 日が昇りきるまで全力で働いて、以後はずっとオフ。
 て妄想もそれはそれでアリだろうけど。宿を一泊取ったとしても、ずっと宿で過ごすわけでもないだろうし。


・果実が実っている。食べても良い。食べなくても良い。と云うイベントが発生。
 躊躇無く口に含むココノエさん。
 先に云った通り、この人はキャラクターデザインに一目惚れして「使う」と決めたコ。なので、そうするのが相応しいだろうと思い、特に前もって人格設定をせずに、ゲームを通じてイメージを固めて行くことにしている。
 ……んだけど。早速こういうことされるとなあ。


・伐採地点発見。早速、伐採専用キャラを作る。アイテム収集用のレンジャーを作っても良いのだけど、伐採・採取・採掘を各Lv10まであげると必要なレベルは30弱。流石にそんな悠長な真似はしてらんねーだろうてのと、一人でも多くキャラクターを登場させたいのとでそれぞれ専用のを3人登録することに決定。
 そんな訳で、伐採持ちのメディックを先ず登録。名前は「コナタ」
 回復マスタリーになんて目もくれずに伐採全振りだぜ。
 んー。
 名前、「与作」とかにしといた方が良かったかしら。


 どでも良いけど、朝出発→帰還後、夜まで休む→夜が更けて伐採に。とかすると、何処の条約違反者ですかって感じだわね。


・さて。Lv3 まで育ててみた所感と今後の展望とメンバー紹介でも。


パラディン / ココノエ
 先に云った通り、ゲームを通じてキャラ造形を組み立ててゆく予定のコ。
 なんだけど早速木の実を躊躇無く囓るわ、かと思えばパーティ全体のためにバックガードを連発するわキュアの早期修得を目指すわで支離滅裂気味。一体どんなコなのやら。


 初期スキルは、HPブースト・盾マスタリー・バックガードを修得。
 メディック不在の我がパーティは回復をアイテムに頼っているのだけど、そうするとなかなかお金が貯まらず、宿代と合わせると赤字になってしまう日も。
 なので、差し当たってはキュアが欲しくHPブーストを3まで上昇させた。
 まだ序盤と云うことで、後方への攻撃は激しくない。バックガードを伸ばすのはまだ早急かも知れない。フロントガードも、前衛が二人だけのウチではさほど効果を望めないような気もする。けれども、ひっかきモグラ×3など攻撃の激しいキャラと遭遇したときはやっぱりそれが欲しくなるし……まあ、キュアを修得してから考えることにしよう。




・らとれい / ソードマン
 中学生くらいの時に考えた、中二病設定丸出しの少年。
 人知れず世界を救った後、単なる旅人と化してる勇者という、まーそれ自体も別に珍しくとも何ともない設定で私の頭の中の別の話に居座ってます。
 自己主張が弱いと云うか、そもそも無い。ただ唯一、キマという娘に執着を持っており行動優先順位最上位もそれに準じて「キマと一緒にいる」


 剣マスタリー・DFEブースト・レイジングエッジを修得。
 やはり複数攻撃であるトルネードが欲しい。彼にとって一番重要なステータスは攻撃力。トルネード修得のために剣マスタリーを上昇させて行けばそちらの要求も満たせるので丁度良いだろう。TP上昇はそれの後に回しても構うまい。


 あと、アームリカバーと云う、腕封印を解くスキルが。なんとなく如何にもプロ意識に溢れた実戦主義なスキルっぽくてかっこえーので是非修得したい。ただ、腕封印攻撃をしてくる敵がいつ現れるかわかんないし、タイミングの難しいところではある。




・キマ / アルケミスト
 中学生くらいの時に考えた、中二病設定丸出しの少女。
 頭は悪いけど生活力はある逞しい娘。


 炎マスタリー・火の術式・TPブースト。
 氷属性はバードのあるはに任せるとして、このコには炎のエキスパートになって貰います。目指せ大爆炎の術式Lv10です。
 と、息巻くのはともかくとして、現在、敵の殆どは火の術式一発で倒せるので攻撃力の向上は後回しで良し。なのでまずはTPの上昇から。通常攻撃にすらTPを消費するも同然なのだし。必須でしょう。
 何事もまずは基礎の基礎から。って事かしら。
 単体威力の向上=火炎の術式よりも、全体攻撃=大爆炎の術式の修得で攻撃の選択肢を増やしておくべきかな。
 差し当たって上昇させたTPブーストLv3が十分な数値か否かを見極めてから炎マスタリーの修練を開始すべきやね。


 あと。地味に気になるのは博識のスキルだよなー。覚えるか否かから考えないとダメなんだけど……キャラクターにも結構合ってる気もするし。
 まあ、大爆炎を覚えた次くらいに、改めて考えることとしよう。




・アクルフィア / レンジャー
 図書館の番人。人を顎でこき使うのが好き。でも指示は的確なので使われる方は余計に厭。
 ついでに衒学趣味。だけども知識が追いついてなかったりもする。


 弓マスタリー・パワーショット・AGIブースト。
 単体攻撃に特化して欲しくて編入したコだけども、アルケミストの攻撃力が期待以上だったので、サブ攻撃という位置のが納まりは良さそう。地味だ。
 ついでに、素早さを活かしたアイテム回復・速攻が実に有用なので、まずはAGIを重点的に上げて貰う。地味だね。
 それから、この子を編入した最大の所以たる「逃走準備」。いつ修得するやらタイミングがちと難しい気もするけれど、危機っつーのは大抵突然に訪れる物だ。早めに準備しておきましょう。
 その分、攻撃力上昇が後回しになるけれども。まあ、宿命と云うことで。




・あるは / バード
 何処かの誰かが考えていたお話の主人公。そしてそのお話は完成を見ずに忘れられた。
 なので、人格形成が不十分。その自覚があるのかどうかはわかんないけど、非常に強い自己顕示欲を持つ上になんでもかんでも欲しがるワガママさん。
 かまってかまってかまってと寄ってくる鬱陶しめな座敷犬が近い。


 歌マスタリー2・猛き戦いの舞曲。
 目標は「癒やしの子守歌」の修得! なんだけど、要求が歌マスタリー7にHPブースト5とずいぶんお高い。しかもなあ……HPブーストつって、前線に立つわけでもないキャラが割り振るにはちと惜しいスキルだよな。歌って踊るには体力が必要ってことかしら。
 まあ、文句を云ったところで始まりもしません。これを修得しなければ彼女の存在意義に関わってくるし。
 属性付与の歌もなるべくとっとと覚えたいところだけど、まあ、優先順位では下になっちゃう……かなあ。アルケミストの炎だけでは対抗できない強敵と、いつ出会うかがキモか。
 ま。属性付与がなければ戦えない訳でなし。攻撃力はらとれい君に任せればなんとかなるでしょう。
 歌マスタリーを重点的にあげて、身の振り方をいつでも変えられるようにしておくのが賢いやり方かね。




 とか、差し当たってのランドマークは上の通りなんだけど。
 計画尽めで遊ぶんじゃってファンブルを未然に防いじゃうのも勿体ない気もするよねー(今更云うか。)
 まあ、休養というスキルを振り直せるシステムもあるのだし。手探りで進むのが楽しそうだ。

(レビュー)世界樹の迷子。

 折角だから早期購入特典なサントラ欲しいよなー古代サウンドだしー。
 と、開店間際に向かった小売店では「特典は予約分だけで無くなってしまいました」とのこと。
 なんとなく口惜しくなりました。
 ので、思いつく限りの小売店を廻ってやろうと燃え立ちましたが結局3軒目であっさり入手。うん。別に文句はない。


 っつーことで。待ちに待ってました世界樹の迷宮
 せっかくの古代サウンドなのでいそいそとヘッドホンを用意しましたが、今回、古代さんは「DS のスピーカーでもちゃんと聞こえるように音を調整した」と云う玄人ぶりを発揮されたそうなので、暫くは DS の音量を上げて遊ぶことに決定。
 職人の心意気は是非汲みましょう。


 先ずはギルドに赴いて登録を済ませます。
 ギルド名の決定から要求されるのだけど、取り敢えずここは「ラウタゲニ」で決定。そして昨晩、期待に眠れぬ夜を利用して選んでおいた名前をぽつぽつ付けて行きます。


 ……ああ。やっぱ良いなあ。この。自分でキャラクターを生みだして行く感触。
 このしみじみとした感慨から、何か、本当にこういうタイプのゲームが長らく出ていなかった事を実感してしまう。
 まあ、私の目の届かない場所で出ていたのかも知れないけれど。


 一通り触ってみた感想は、とにかく「敵が強ェ!」の一言ですやね。
 森ネズミだとか森ウサギだとかひっかきモグラだとかシンリン蝶だとかのまだ浅い階層だけにかなりファンシーな雰囲気漂うモンスターの癖に無意味な行動で愛嬌を振りまくような可愛らしさは微塵もナシ。野生の生物らしい機械的なまでの躊躇なさで真っ直ぐこちらの命(と書いてタマと読む)取りに来ます。
 イイネ。
 真正直なやり方でこちらの全力を要求してくるゲーム。
 良いですね。
 しかし、これをして「マゾゲー」と呼ぶのは相応しくないでしょう。
 マゾゲーなんてのは、プレイヤーから打開策さえ取り上げたそれを指して云う言葉です。
 この世界樹の迷宮には、打開策がばっちり揃ってます。有利に戦闘を進める為の工夫をすれば、きっちりそれに答えてくれるゲームです。
 要するに、要求に見合った物はしっかり返してくれる。
 それの証拠に、皆が「死ぬ死ぬ」と呻くこのゲームで私は、地下2階の半ばまで一切死傷者を出さなんだぞー。いえー。
 ……ん? 地下2階で早速死んだのか。それって他のゲームと比べると。
 えーと。
 まあ、その死傷者が出たのも、f.o.e.と呼ばれる、マップ画面に存在が表示されるボスキャラ格の相手に物は試しと無謀を承知で突っ込んでみた時だけだし。あっさり壊滅寸前にまで追い込まれて泣きながら逃げ帰ったね。その時に私の叫んだ言葉を皆にも聞いて欲しい。
「ああ! 矢張りこうでなくては!」


 やっぱマゾゲーかもな。


 まあ、難易度は高いけど、決して理不尽ではありませんよ。と。
 そんな感じで本日はここまででしょうか。いや。この日の為にお仕事お休み貰ってさ。購入してからおよそ10時間ほど居眠り挟みつつもぶっ通しで遊び続けてたから目が辛くて辛くて。